空蝉箱饅頭入り

饅頭怖いのでお持ち寄り下さい。

仮題:冥加(SS

めちゃめちゃ適当(自虐)に書いたSSS(スーパーショートストーリー)。駄文注意。





「お前は…誰だ

「なんじゃ?、薄情なやっちゃな

目の前の花魁の様に着物を携えた美人は、手に持つ杖に重心を載せながら、着物の端から、途中で虚空に消え去った脚部を覗かせる。

「これを見ても思い出さぬか?」

“その昔。俺は、家に近かった祠で白色の子猫を餌付けをしていた。純白で、だが泥に打たれて居て、後ろ脚から紅く血を垂らして居たのを覚えている。その子猫に俺が勝手に付けた名前が、確か…”


「ミョウ…ガ…?

「久しいのう。其方が住いを変えて以来…。じゃが其方の呉れた名前の御蔭かの?、こうしてもう一度会う事叶わったな」

「いや、しかし。猫伽はその当時、普通の野猫だった筈。人間に近しい姿、若しくは人間で有る筈が無い」

「現世とは不思議でな。大切にされた物体には霊力が宿る事も有る。此方ら猫もまた例外では無いのじゃ。そうじゃな、其方らの言葉を借りれば、妖怪…と言うものが近しいか」

「なに、苦しゅうない。此方はただ、其方に会いたかっただけじゃ。化け猫は気味が悪いと言うなれば、其方の気分が変わらぬ内に姿を消しよう」

「は、はは…ッ

“家で飼う事を許されず、仕方なく野猫のまま餌付けして居た、一種の俺の愛猫が。生存競争に勝り、姿を変えてまで俺の前に姿を現してくれたのか。”

「目が紅くなっておるぞ、静かに撃昂する程厭じゃったか?」

「いや…こんなに孝行な事は無い

「……そうかの、此方も喜ばしいのじゃ」
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  1. 2014/11/04(火) 00:16:30|
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